Webマスター江頭氏、北浦もマスター!!
サトタク氏、幻の50UP!!

2015年、梅雨シーズン。梅雨だろうが薄曇りだろうが南風だろうが、霞探Rの猛者たちには関係ない。

6月14日、北浦に各地から馳せ参じた猛者たちは全員が、朝の集合時間の時点で報告会のコメントを準備していたに違いない。 小雨舞い散る朝の北浦周辺。気圧の低さ、曇天と、強すぎない南風。文字列だけ見ても巻いたら釣れそうな雰囲気。 南風よりも荒い鼻息を止めることのできない猛者たちは、泉のように湧き出る釣欲を抑えることなく、北浦各所へと散っていったのである。

かなり早い集合時間ですが皆さん気合入りまくり!鼻息荒い荒いw

今回初参加のお二人。いらっしゃいませ!!1日楽しんでください!

スタートコールは2戦連続ウメちゃん!実は前週のWBSグラチャンチャンプ!外道以外もヤルんです!!

3位は人間国宝西澤氏に。もうね・・あのロリバスハンティングは芸術に近いね。トッププロにも無理だと思います!!

今回は人間国宝の作品を特別にご紹介!この写真の凄さが伝わるでしょうか!?

2位は上原奥様に。旦那さんが悔しがるナイスサイズのバスがお見事です。

外道賞は水柿親子に!小物釣りでも70匹以上はすごいです。かなり楽しめたのでは!?

敢闘賞は内田氏に。年間ノーフィッシュのうっぷんを晴らす会心の一尾!第2戦から快進撃が始まるか!?

技能賞は第1戦Winnerの丸山氏に。ダウンショットの個々の拘りが報告を聞いていても感心されるところでした。さすがです!

ビックフィッシュ賞はこのお二人に。図らずも同サイズでのウェイインでしたが、インパクトは幻の50UPでしたねw

ちなみにこれが幻の50UPですw矢印のあたりに疑惑点が満載です(爆)

そしてウィナーは江頭氏に!水質の状況は必ずしも見た目通りとは限らない・・・勉強になりました!

戦前の話としては、実に厳しいという話がちらほら。
ここ1週間における不安定な天気などもあり、水が良くないと。また、気温が上がってきたことにより、アオコ発生のエリアが広がっている、という話。 本気で北浦を釣りこんだトッププロをしても太刀打ちできなかった、という話が囁かれるほど、一筋縄でも二筋縄でもきつい、という話が実しやかに語られていた。

しかし、一方ではプラクティスでよい思いをした猛者たちもいた。
前日プラを敢行したテツジ氏の話は、おそらく「鉄二の部屋」で語られることだろう。 他にも、スイムベイトでいい思いをしたBGNタケエ氏とか、流入河川でのプラクティスで50cmUPを釣ってしまった大﨑氏など、さまざまな話があった。 そして釣り人たる霞探Rの猛者たちは、すべてにおいて自分の都合のよいように解釈し、「きっと俺にも釣れるに違いない」というポジティブなマインドコントロールで、 脳内エンドルフィンを充満させていたのである。

斯くいう不肖ニッシー西嶋も、日頃より妄想プラクティスを幾度となく実施。
朝一の1時間のあいだに風裏ポイントで、ペンシルベイトをスイスイ?っと泳がせて、水面を2発ぐらい「バボっ!」とさせちゃってから、 そのあとどうしよっかなーなんて、大マジメに考えていた。

実際、彼らが抱いたポジティブマインドは、わからなくはない。 むしろ妥当な論理によるプランニングと言える。
スポーニングという一大イベントを終え、すでに回復も完了していることは、プラクティスで確認できたバスのコンディションをみても明らか。ドラクエで例えるならば、ベホマズンである。だとすると、 これからの酷暑を迎える前に食欲に任せてベイトを追い回すことを想定するのは、どちらかといえば自然な論理と言えるからである。 さらに、季節が梅雨であることを鑑みるに、水も入れ替わり、多少のアオコはあれども、ベイトも元気なシーズンだと思えるではないか。

ま、よくあることだが、結論としては各々のポジティブマインドは、見事なまでに打ち砕かれた。 歴戦の勇者たちが次々と討ち死した報告は、改めてこの水系の恐ろしさを思い知らせるものとなったのである。

第一に皆が戸惑ったのは、南風が押し上げてしまった濁りである。
前日プラクティス時点では良かった水も、この風によりアオコや濁りが押し上げられてしまった。それにより良いと思われていたエリアの多くが壊滅状態になってしまったのである。
第二は、北浦といえば既に有名となったパラダイスエリアが機能しなかったこと。
釣果優先でとりあえず行ってみよう、という者から、最後の最後の駆込み寺的なプランを仕立てた者まで、ほぼほぼ討ち死となったのである。 (ただし、何かをキッカケにバスの姿を見かけるようになった、という話もあり、これは後述する)

速報にて既報の通り、釣果を得た者は結果として16名。ワンデイトーナメントはその日のコンディションを見極め、上手くいかないことがあれば超短時間での軌道修正が必要となる。霞ヶ浦水系の超一流おかっぱり集団をして16名という数字を刻ませるということは、如何にこの日の北浦が難しかったか、ということを如実に現している。ハードパンチャーのボクサーが、変則でポイントを稼ぐボクサーを相手に空振りしまくり、気が付いたら負けていた、みたいな感じであろうか。

今回の報告会は、バスをキャッチできた16名の猛者たちにとっては、膨らんだ鼻穴を元に戻すのに一苦労だっただろう。
そのくらい、貴重なバスをウェイインしたと言える。一方、釣れなかった大多数の猛者たちにとって、今回ほど勉強になる報告会はなかったはず。今回学んだことが、次のいつ活かせるのかはわからないが、バスの動きだけでなく、ベイト、ルアー、テクニック等、全てにおいて自らの方程式に組み込んでいくことができるのだから。

今回の釣果の両極端さは、ある意味で目を見張るものがある。全くチャンスすらなかった面々があまりに多いのである。
「外道の神様」と呼ばれて久しいウメザト氏は、PTDをキャストしていたところ、ラバーだけ取られた、という謎のコメントを残したが、いずれにしても何かが合わずに1日を終えたのに変わりはないだろう。一方で、複数匹のバスをキャッチした猛者たちは、比較的統一したメソッドでの固め釣りを敢行していた模様。このメソッドの違いが、 この日の北浦の謎を解明する鍵の1つだったのだろう。

そのメソッドとは、ズバリ。ダウンショットリグである。
釣果を得た者の全てがダウンショットリグで釣ったわけではないことは、あらかじめおことわり申し上げるが、明らかにグッドコンディションのバスがダウンショットに合っていたと言える。キャッチされたバスはトータルで35尾。そのうちダウンショットが導いた バスはその約半数の16尾で、平均サイズは37.8cm。一方で、ダウンショット以外でキャッチされた19匹で、平均サイズは31.9cm。 若干一名がぶっちぎりで小さなバスしか釣っていないことによる部分が大きいことは否定しないものの、ダウンショットのバスの数もサイズも実に良いことは、この数字から見ても明らかなのである。大﨑氏、上原夫妻、丸山氏の4名のダウンショット使いの面々に加え、大会時間終了間際にダウンショットの良さに気付いてアジャストしたMAC松村氏と、逆に謎に思えるぐらいのダウンショットのベストマッチ状況。大﨑氏は「ダウンショットの復活が嬉しい」というコメントを残した。

実は面々のダウンショットの使い方は、若干異なる。リアクションだったり、ズル引きだったり、フォールだったり、スイミングだったり、放置だったりと。それでもダウンショットが正解だったのだとするならば、想像できる理由はただ一つ。バスのコンディションによるものではなく、ベイトのコンディションによるものだったのではないだろうか。リーダーの長さの違いはあるだろうが、サスペンド気味のベイトを演出した結果がこの釣果である、というように、思えてならないのである。
丹氏がこの点に実に近いことを解説していた。「どうしても食わせたいときは、ちょっと浮かせるのが良かったようだ。ラインのリーダーにナイロンを使うとか、低比重ワームにするとか。」マッチ・ザ・ベイトという基本に立ち戻ることが以下に重要かということを、身に染みて思い知らせてくれた、圧倒的なダウンショットパワーだった。

一方で、バスの動き着目して釣果につなげた面々もいる。国宝級ロリバス職人西澤氏と丹氏である。

西澤氏が発見したのは、早い時間には全く魚の姿が見えなかったパラダイスにおいて、時間が進み、日が差したころに、40cm、50cmといったビッグサイズのバスが姿を見せる、ということだった。一日中が曇天だったこの日、日が出るという明らかな天候の変化をトリガに動きを変えたバスを狙い撃つ作戦に出た西澤氏だが、ここはさすが国宝級ロリバス職人。ビッグバス達は西澤氏のプレゼンテーションした、千切った3インチワームをスルーし、その後ろにいたミニチュアなバスが口を使ったのだそうだ。ちなみに速報に掲載された写真を皆様はご覧になられただろうか。バスの口よりもはるかに大きなオフセットフックが、9cmのバスの上あごを貫通しているのである。「マスバリじゃ食わないんですよ」とは、西澤氏談。

丹氏はこの日、最初からサイトしかしないと決めていたそうだ。流入河川で見えバスの様子を観察していたところ、葦の先端を向いているバスがフィーディングを意識していることに気付いたとのこと。この時、浮いているルアーには食いきれないようで、ある程度放置していると、一度通りすぎた後で振り返って食いに来たそうだ。結局、食わせるためにルアーをアクションさせるよりは、バスが食う場所を狙いすましてキャストし、その場所にステイさせる方が釣果につながる、という結論。結果、3本の40cmオーバーを含む4匹をキャッチした。 恐らくは、霞探Rの猛者たちの中で一番バスの気持ちがわかる人間なのではないかと思われるのである。

以上が、実に目立った釣果というか、バスを釣るため、探すための論理を組み立て、見事にゴールにたどり着けた面々である。だが。地道に足でバスを探すことこそ、おかっぱりの醍醐味と言えるわけで、少しでも水のよいエリア、生命感溢れるエリアを求め、見つけた場所でアプローチしたルアーにバイトした魚が、結局はこの日最も大きなバスであった、という事実を皆さんはどう思うだろうか。

テナガエビパターンを追い求めて水門にPTDをアプローチしたサトタク氏であったが、水門では何も起こらなかったことから、近くの下流側に見えた葦へ投げたPTDに食いついたビッグバス。でかい魚であることは一目瞭然だったが、メジャーを当ててみたところ、なんと50cmオーバー!?と、思ったところ、メジャーが絶妙に折れ曲がっていることに気付き、幻と消えた50cmUPは、それでも46cm。霞ケ浦水系においては超グッドコンディションといえる。 「ギルでもいいから、あと一匹!!」というコメントを残したが、贅沢言うんじゃありませんっ!!

朝一は魚影が濃そうな石積みエリアに入ってクリスタルSを巻いたWebマスター江頭氏は、早い時間に24cmをキャッチしたが、その後が続かず、ひたすら水の良い流入河川を探す旅にでたそうだ。いくつかの流入河川を周ったが、3つ目ぐらいの流入河川の水が、これまでの流入河川と比べて、幾分良いことに気付いたため、ドライブクローラーのネコリグを水門の対岸側にキャスト。これに食いついたのが、46cmのビッグバスとのこと。ちなみにこの流入河川、霞探時代からの歴史において、初めてのバスのウェイインとなったのではないか、というMAC松村氏談。普段のこの流入河川の水の色はもっと黒いのだそうだが、この日は比較的茶色い感じで、地元の方に言わせると、先週と比べてはるかに水の状況が良い、とのことらしい。 結果、水の良いエリアには正解がある、ということを、もっとも強いエビデンスとして示してくれたのである。

一部抜粋でしかないが、2015年霞探R第2戦は以上の結果を以て報告会が行われ、速報の通りの表彰が行われた。
この内容であっても抜粋である。当然、霞探Rの猛者たち一人一人の思うところはそれぞれあったに違いない。
釣れても釣れなくても、自分がどれだけ学べるか。それが霞探Rの猛者として参加する明確な意義であり、それが成長に直結すると、ここに断言するのである。

(レポート:ニッシー西嶋)

※今大会、以下の協賛各社、協力各社にサポートいただきました。まことにありがとうございました。

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