バスはいずこに?
一部で開催のキャットフィッシュ祭り。
霞探R第3戦、霞ケ浦的真夏のブラックバス学を解析!!

夏だからって言って、第3戦は待ってくれないわけで。
8月9日の2015年霞探R第3戦は、否が応でもやってくるわけで。
暑い暑いとわかってはいても、霞探Rの大会はワクワクしてしまうわけで。

朝5:00。でも既に暑い!日中どれほどの酷暑となるのか!?負けずに熱い戦いで行きましょう!

今回初参加のお三方。

今回のスタートコールは角田親子!親子での参加も霞探Rの特徴の1つです!

3位は丹氏!今年は3戦通しての入賞ではないですか!?それだけ魚に出会っているということですね。さすがです!

2位はWebマスター江頭氏!今年は調子が良い…良すぎでは!?

外道賞はボウジン武江氏&ダイチ君!キャットフィッシュ祭りで絵に描いたようなキャットを捕獲してくれました。

敢闘賞は遠藤さんに!初バス!初ウェイン!!記念的な魚に敢闘賞を贈ります!暑い中頑張ったかいがありましたね。

技能賞は高橋氏に。的確なサマーパターンにはめて、思い通りの魚をウェイン!またその芸術的な写真といったら…みなさーん、こういう写真をお願いしますねw

そしてウィナーはサトタク氏に!今回はサトタクDayだったでしょう!全てがサトタクさんに風が吹いてましたね!

灼熱の第三戦、これにて終了です。
次回は最終戦!ドラマ…あるぜ!!

なぜか、「北の国から」の純のナレーションのような始まりのこのレポートであるが、大会前の霞探Rの猛者たちの気分を代弁すると、この3行に集約されてしまうのである。 そしてこのために、各人はさまざまに準備をするのである。
ある人はプラクティスを綿密に行っただろうし、ある人は当日参加を確実なものとするために、仕事をいろいろと片付けただろうし、ある人は奥様のタフコンを解消すべく家族サービスを行っただろうし、 ある人は釣り禁止命令を一時的解除してもらうために夏休みの宿題を必死でやっただろうし。そんな人間ドラマが背景にあちらこちらに散りばめられていることなんぞ、 本人以外はなかなか知る由もないが、このようにして作られた8月9日を『MY DAY』にすべく、霞探Rの猛者たちは西浦に歩みを進めたのである。

改めて、8月9日について確認してみよう。
言うまでもなく、70年前のこの日は原爆が長崎に投下された日である。原爆が投下されてから70年後の霞ケ浦はとにかく暑い。 毎年毎年、最高気温が更新だの、日本で一番暑いだのという言葉がマスメディアを通じていろいろと聞かれるこの時期であるが、今年は数値上も本当に暑くて、 東京では8月7日までで8日連続の猛暑日が続いていた。
水辺に立つ我々釣り人にとっては、このままの灼熱地獄が続いた場合、熱中症他、リアルに命に係わる状況になってしまうため、 少しでも涼しくなってくれることを切に願っていたところであったが、8月8日から急に曇りがちな天気となり、切なる願いが届いた、ということになる。 そして8月9日も前日同様の気温状況となり、幾分かは釣りもしやすくなった、という状態なのである。

だがこの若干の気象変化は、水中では実に大きな変化をもたらしていた。
聞くところによると水温はわずか2日間で4℃ほど下がった。雨がここの所降っていないこともあり、水の入れ替えがされていない霞ケ浦は、減水のしっぱなしで水が動いていないため、 慢性的ともいえる酸欠状態が続いている状況。
そして8月8日からの北東風により、前週は水が良かったエリアにも濁りが入ってしまったため、魚の居場所が大きく変わってしまった。 そしてこれらの状況は、バスの居場所が変わってしまうとともに、キャットフィッシュの活性を大きく高める結果になってしまった模様。 速報でも報じたとおり、某BSB(ブラックサンドビーチ)においてはキャットフィッシュだけでツ抜けまで達成できてしまうような状況だったそうだ (ちなみにこのエリア、8月9日の大会においては不肖ニッシー西嶋、ファーストキャットフィッシュを記録させていただいた。そう、言いたいだけ)。 ただ、大会当日、始まる前の時間にこのような状況を知るものは、当然誰もいないのである。

エリアは、ザ・西浦。
大山の飛行艇庫がある側のスロープから、霞ケ浦大橋のかすみがうら市側の袂まで。このエリア、一言で表すことは難しい。 西岸側は比較的直線的だが、水門やドックが多く、清明川や花室川が流れ込むエリア。そして備前川、桜川という土浦市街を流れる大河とその支流を越えると、 土浦旧港、新港が鎮座し、新川、境川を通り抜けるといわゆる北岸。沖宿のB地区、川尻、崎浜といった数々の霞ケ浦的名勝地を経て、霞探R的一級河川である一ノ瀬川に至る。
そして歩崎の水族館前、テトラ帯を経由し、霞ケ浦大橋にたどり着く。 大山から霞ケ浦大橋へ、もしくはその逆の移動の際は、実にバスボートの機動力がうらやましいと思ってしまうようなエリアである。このエリアからバスを探し出せ、というのだから、 本当に霞探Rの実行委員会は恐ろしいお題を提示してくれるものである。

朝の集合時間は5:00。
受付や諸々の説明を含めたミーティングはここから30分。初参加の面々の紹介、エリア、帰着場所の説明などはいつもの通りであるが、今回は特に、 霞ケ浦周辺で昨今大問題になっている車両盗難問題についての注意が参加者面々に通達された。
この場を借りて、霞ケ浦を愛する皆さんにも注意を促させていただきたい。 昨今の霞ケ浦水系にて発生している車両盗難については、2人組で、釣り人だけでなく、来霞する皆さん誰もがターゲットになっている模様。 2人組で、一人が車の持ち主の監視、もう一人が盗難の実行役、ということらしい。実に許せない話である。このような盗難のケースの場合、靴跡やタイヤ痕、 指紋のような直接的に犯人に繋がる証拠の類が見つかりづらいことから、警察もダイレクトに動きづらいという実体があるのだろうが、 当レポートを読んでくださる皆々様におかれましては、ぜひともご注意いただき、皆さんの愛車、タックルを護っていただきたいと思っている。

角田親子による威勢の良いスタートコールが西浦の空に響き渡ったのは5:30。
霞探Rの猛者たちは、ここから13:30の帰着までの8時間の間、バスを探して走り回るのである。 朝の集合場所から右へ左へ、東へ西へ、北へ南へ、クルマを走らせた。

さて、今大会でバスを見事にキャッチしてきた面々について、報告会における報告内容からの抜粋と、その傾向を分析してみようと思う。 速報で既報の通り、バスをキャッチできたのは42名中21名。報告会において目立ったのは、大きく3点あった。

1つ目は、某超有名大場所における釣果である。
昨年のAOYのテツジ氏、ローリー西澤氏、パパ角田氏、初参加の緑川氏といった面々の釣果はまさにここ。 そして、今回優勝のサトタク氏の釣果もこの大場所の釣果、と言って差し支えないだろう。テツジ氏とサトタク氏が報告会で言っていたことが実に印象的だった。
テツジ氏は、「夏のパターンを追い求めていたが、どれもバスに結びつかなかったので、この場所は仕方なしに来ざるを得なかった」と。 そしてサトタク氏は、「実は、同じ場所で釣りをしていた人は、朝早い時間なら何投げても釣れる状態だった、という話をしていて、 一つのストレッチを一往復するだけで10本ぐらいは釣れていたらしい」という衝撃的な話をしていた。 これらの話を聞いて、この場所には、コンディションまでは分からないものの、とにかくバスのストック量は多かったのだということが実に良く分かったのだった。

2つ目は、プラクティスや過去の経験からだと思われるが、このエリアにコンフィデンスを持つ面々は、「このエリアのここなら必ずバスが付いている!!」 という確信を得ているエリアというか、ピンスポットを持っている、ということだ。
キハチロー氏、今回ビッグフィッシュ賞のテペさん、技能賞のタカハシ氏など、 「ここにいれば一発で食うはずで、必ず魚は付くのだ」というポイントをそれぞれ持っていて、何度もそのエリアに入りなおして魚をキャッチしてきているのである。 それがなぜその場所なのか、などいろいろ考えてしまうところはあるが、いるところにはいる、ということのベストプラクティスが発揮されて魚をキャッチしてきた、 という良い具体例であろうと思われる。

3つ目は、サイトでの釣果が非常に目立った、ということ。
魚が入ってくるのが見えたとか、基本的にあるエリア付近では見える魚がいる場所がいくつか事前に見つけておいて、その場所でサイトに勤しむ、というもの。
口パク根本氏、Webマスター江頭氏、新世代の実力者フジサク氏といった面々がまさにこの形で結果を残し、そして今大会3位に入賞した霞探Rの大黒柱タン氏は、 口パク根本氏の釣果情報から、根本氏のエリア、ルアーでバスをキャッチしたことはお伝えしたが、これも同様にサイトによる釣果だったのである。

これらの状況を鑑みるに、少なくともこの日は場所が重要だった、ということが明確である。
水温が上昇して酸欠状態、減水、そしてキャットフィッシュがシャローに出張ってきている状況であるため、バスの居場所が大きく変わっており、 これまで確認されていたような場所からは姿を消してしまっていた、という状況に思われる。では、その中でどんな場所が良かったのか。 それは皆さん霞探Rに参加してみることをお勧めする。このレポートはあくまで事実を元にしてはいるものの、不肖ニッシー西嶋の主観が随所に表れているものであり、 各々でそれを確認してみるだということだ。

なお、場所以外にビッグフィッシュを連れてきたルアーの特徴がもう一つ。
それはまさに、シャッドテールワームであることは、ここに明確にお伝えしよう。技能賞のタカハシ氏は、 「霞本湖でサイズの良いバスをキャッチしているのは、シャッドテールワームを使っている人が多い」と、OSPのドライブシャッドを駆使。 そしてビッグフィッシュ賞を獲得したハマさんも、MOLIXのRAシャッドでキャッチしてきた。ドライブシャッドの威力については、昨年来、MAC松村氏がいつも言ってきていたことだ。 そしてタカハシ氏の「シャッドテールワーム説」は、霞探Rにおいても見事に実証されたといってよいであろう。

大きいバスも、小さいバスも、霞探Rにおいてはビッグフィッシュ賞以外においては価値が等しく、 ミステリーレングスによる勝利者決定を行うことについては、これまでも何度も報告してきたとおり。どのような形であれ、バスをキャッチできれば、皆に等しく優勝のチャンスがある。 バスがポイントに付いている確信があってもよし、見えバスをキャッチしにいってもよし、大場所にたどり着いてもよし。釣り資源として遊ばせてもらっているバスについて、 等しい価値の評価をし、釣りだけでなく、釣り人としての基本動作についても評価した結果の各賞となっている。 日本各地で蔑まれている実態に対し、等しく護っていくため、我々自身が偏見を持たず、守るべきものを守っていきたいと考えている。

守るものと言えば。
我々が霞ケ浦で遊ばせてもらっているのは、偉大なる霞ケ浦があるからであるが、それ以外にも霞ケ浦に行くために仕事の調整だったり、家族へのサービスだったりと、 実に多くのハードワークがあってこその霞探Rであることは、先に述べたとおりである。そんな霞探Rは、猛者たちを自宅で待つご家族にも大変やさしい団体なのである。
かつて、「嫁がタフコン」という名言を残したヒラツカ氏は、霞探Rの賞品で食料を勝ち取ることを愛する家族への大事なミッションとしており、 そんなギリギリのところで勝ち取った米5㎏が生んだドラマは、50cmオーバーをキャッチしたときに匹敵する笑顔を生んだのである。

今回の霞探R第3戦は、キャットフィッシュが祭り状態、場所の重要性、そしてシャッドテールワームの威力といったメイントピックスを残し、終了した。
今回も難解な貌を見せてくれた霞ケ浦と、果敢に挑んだ霞探Rの猛者たちの正々堂々とした対峙がそこにはあった。 最後に、第3戦終了時点の2015年AOYレースの状況をTOP10までご報告する。次回最終戦、この順位がどう変わるのか、実に楽しみである。

(レポート:ニッシー西嶋)

霞探R第3戦 終了時点 AOYレース
1位  丹 竜治  184cm
2位   大﨑 交規 163cm
3位   丸山 浩 154cm
4位   江頭 貴志 151cm
5位   高橋 英男 149cm
6位   長谷川 正己 148cm
7位   藤咲 徹 140cm
8位   山崎 喜八郎 133cm
9位   根本 啓祐 128cm
10位 岩佐 吉一 125cm

※今大会、以下の協賛各社、協力各社にサポートいただきました。まことにありがとうございました。

<ご協賛(順不同、敬称略)>
オーナーばり
東亜ストリング株式会社(レグロンライン)
開発クランク
カハラジャパン株式会社
DUO
株式会社スミス
セルフィッシュ
プロズファクトリー
株式会社サンライン
株式会社ラッキークラフト
GAN CRAFT
GETNET
エバーグリーンインターナショナル
メガネのスエナガ
オフィスZPI
HIDEUP
ima
NITTI BAIT
Boreas
NORIES
Mibro
O.S.P
Molix
NORTH FORK COMPOSITE
NEKO VISION
DRANCKRAZY
DRT(DIVISION RABEL TACKLES)
冒険用品
design KONI



<ご協力(順不同、敬称略)>
ANGLERS PLAZA 岸波
プロショップ・ケイズ
プロショップ ランカーズ
潮来ホテル
ビジネスホテルトキワ

<特別協賛(敬称略)>
蛯原 英夫(祝☆BASSER ALLSTAR CLASSIC 2015出場決定!!)