10月22日。遥か昔の794年、桓武天皇が長岡京から平安京へ新京遷都した日だそうだ。
現代の霞ヶ浦に於いては、迫り来る台風21号を物ともせず、霞探R最終戦の火蓋は切って下されたのである。
皆さん、分りますか?当日の空模様w木がなびいてますよw
今日の説明は大事ですよ!こんな天候だからこそ事故等はしてはいけませんからね!楽しく!安全第一に!
今回は世界の北村氏がスタートコール!嵐の空に雄たけびが響く!?
みんな頭の中で鳴ってましたよwオースティン・マホーンwあれ!?With Bがいない!?
そんなわけで優勝の北村奥様。おめでとうございます。竿、2本目ですね!
2位はキハチロー氏!今回のドラマのキーマンでした。
3位は流石の安定度!上原旦那様!伝家の宝刀が光りましたね!
今年のベスト4の面々。この中からA.O.Yが決まります・・・。
2017年のA.O.Yはテツジ氏が獲得!3年ぶり2回目の栄冠!おめでとうございます!!
1年間、事故等なく開催で来てスタッフも一安心です。
2017年の日程はこれで終了です!皆さん、1年間お疲れさまでした。
台風21号の接近は、1週間ほど前からすでにわかっていたことだった。霞探Rの猛者諸君も、今大会の開催について半信半疑の思いだったに違いない。
しかし、最終戦は決行された。それは生まれたばかりのカルガモが、初めて見たモノを親だと思うのと同じぐらい自明なことだったのである。風は10m/s未満。
霞ヶ浦の沖では大量の白ウサギが荒々しく跳ねまくっていたため、JB戦は中止を余儀なくされたが、おかっぱりはボートとは違い、足場が揺れることはなく、風裏を選べば充分釣りは可能。
安全第一で常に注意が必要なことは言うまでもないが、ある意味、最終戦、そしてAOY決定戦として相応しい環境だったと言えるのである。
そう、最終戦はAOY決定戦。霞ヶ浦に飽くなき挑戦を続け、バスと真摯に対峙してきた霞探Rの猛者達の一年間で、キャッチしたバスの総レングスが最も長尺だった者が決定するGAME。
その舞台には今年も霞ヶ浦本湖全域が用意された。The Honko 2017。我らがMother Lakeである。「湛えて寄する漣波は 終古渝らぬ霞浦の水」。
霞探Rの猛者達を育む母なる霞ヶ浦は、台風前日に誰に微笑んでくれるのであろうか!?
朝5時、集合場所である和田公園に、巣に帰る蜂のように続々と集まる猛者達は、心なしか笑顔がいつもよりも多かったように思う。
それもそのはず、そこには前週のWBS KASUMI プロクラシック26のウィナー、小島貴プロの姿があったのだから。
大荒れの霞ヶ浦へ出陣前の猛者達は、大漁祈願のお参りの如く、小島プロの勝利を祝福し、握手を求めたのだった。
一方で、朝の受付を始める頃にはすでにザーザー降りの大雨。猛者達はレインウェアと長靴を身に纏い、最終戦のミーティングに臨んだ。やはり雨はどんなに温まった心も若干陰鬱にさせる。
今回の参加賞は、財務大臣ナカムラ氏がコネの限りを尽くし集めた、スナック菓子「カール」であり、9月を以て東日本での販売が終了した幻の菓子が猛者達の心を繋ぎ止めてくれたというのは、
確実に言い過ぎである。そして前述の通り、安全第一を猛者各位に求めたミーティングは終了し、世界の北村氏による大相撲の式守伊之助ですら驚くような声量でのスタートコールで、
霞探Rの猛者たちは霞ヶ浦本湖全方面へ散っていったのである。
この日の霞ヶ浦は、水温が17℃ほど。前週はまだ20℃ほどはあったことから、わずか1週間で3℃も下がった。雨、風、冷え込みの影響は大きい。
変温動物であるバスにとって、これだけの水温急降下はテンションだだ下がりである。秋の荒食い、などと言われるが、これだけの急変にも耐えられ、且つ食意地を張っているバスと出会うためには、
ベイトフィッシュとのリンクが必須。さもなくば、これだけの急変にも耐えられる場所のチョイスが必要となるのである。霞ヶ浦全体で魚の活性が高くないのは明らか。
どのようにしてバスに口を使わせるか。それが今大会のすべてである、と言って過言ではない。
先に述べたように、最終戦はAOYレースの最終戦である。当然、第1戦から第3戦まででバスをキャッチしなかった猛者達にも、最終戦だけで1m級のバスを釣れば、
逆転は可能であるが、当然そんなものは現実的ではない。第3戦までで現実的にAOYのチャンスがあるのは、以下の面々である。
暫定1位:テツジ氏 207cm
暫定2位:MAC松村氏 198cm
暫定3位:キハチロー氏 159cm
暫定4位:世界の北村氏 130cm
当然、彼等の想いは最終戦を釣り切ってAOYを掴み取ること。暫定1位のテツジ氏も、「鳴くまで待とうホトトギス」などと考えるはずもなく、各々がアグレッシブに霞ヶ浦と対峙。
しかし、それが壮絶なタブコンの霞ヶ浦が相手である。霞ヶ浦が演出したドラマは、誰もの想像を超える劇的なものだったのである。
また今大会では、この壮絶な最終戦の立会い人として、North Fork Composites総代理店の株式会社ブルーピークス、堀口様がお越しくださった。
ゲイリー・ルーミスの熱意、North Fork Compositesの概歴等を語っていただき、そして優勝賞品となるクランキングロッドをご提供いただいた。
本当に、ありがとうございます!!
結果として、バスをキャッチしたのはわずかに6名!エゲツないタフコンディションであったことがここに証明された。しかし、これは貧果を嘆くのではなく、釣果を得た6名を褒めるべきである。
いずれの面々も、出会いがしらのラッキーフィッシュではなく、絞りに絞り、狙い澄ましてキャッチしたバスであった。
特出すべきは、まず上原夫妻。この厳しいコンディションの中、夫妻ともにバスをキャッチしてきたのはさすが。旦那様に至っては、驚愕の3本キャッチ!伝家の宝刀ダウンショットが炸裂し、
帰着場所であるいづみ荘に凱旋したのである。得意なリグ、得意な場所と、コンフィデンスの重要性を思い知らされる、見事な釣果だったと言える。
しかし、この日の主役は違った。2017年10月22日は北村奥様がプリマ・ドンナとして輝いた1日であった。
PTD+テナガホッグでキャッチしたバスは丸々としたグッドコンディション。テトラ帯を丁寧に探り、食わせたそのサイズは。。。
35cm!!
オースティン・マホーンの「ダーティワーク」が聞こえたのは拙編集長だけではないはずだ。最終戦優勝とビッグフィッシュ賞をかっさらい、全ての霞探Rの猛者達がひれ伏したのだった。
これにはゲストの堀口様も拍手喝采。北村女史は、年始に手の怪我により第1戦は残念ながら不参加であったが、この35cmのキャッチにより、
年間第7位フィニッシュ!!AOYが危うく霞んでしまうほど、見事な勝利であった。
さて、前述の上位4名。それぞれにドラマがあった。まずは世界の北村氏、一年前から「やり切る!」と決めていたエリアを釣り込み、North Fork Compositesのロッド、
PTD+HPシャッドテールの黄金比で2本のバスをキャッチ!22cmと32cmを追加し、年間合計184cmでのフィニッシュとなった。残念ながらTopには届かなかったものの、明らかな40cmUPをバラしたそうで、
この魚をキャッチしていた場合、年間争いの結果が大きく変わっていたのである。年間4位が確定したが、いずれにせよ、ナイスゲームを讃えようではないか。
そして年間第3位は無念、MAC松村氏!AOYを目指してプラクティスに励んだが、打つ手がいずれも効かず、ノーフィッシュ!惜しくもAOY戴冠には至らなかった。
WBSのトッププロとして、そして霞ヶ浦のプロガイドとして、生活の一部になっている霞ヶ浦も、台風という化粧を施してしまっては歯が立たなかったのである。
ここはひとつ、来年の奮起に期待したい。
残り2名。キハチロー氏が釣ってきている!MAC松村氏を凌駕したということは、199cm以上!どうなんだ、テツジ氏!!どうなんですか、AOYレース!!
テツジ氏は、先に述べたようにAOYを自ら掴み取りに行くために、当然アグレッシブな釣りを実施。
それは2014年にAOYを獲得してから、いろいろな釣りにトライし、いろいろな選択肢を持ったことで、逆に見失ったことにより、2015年から2年ほど結果が出なかったとのこと。
それを見直してコンフィデンスのある釣りを改めて強化し、突き詰めることで、軸を持った釣りを貫き通すことで、ここまで暫定首位。
キハチロー氏は誰もが知る実力者。その釣りの幅は実に広く、ライトリグからパワーフィッシングまでをそつなくこなし、シチュエーションを正しく分析して魚を探す能力の高さは天下一品。
そんな中で今大会でも魚をきっちり2本キャッチしてきたことからも、追われる立場はキハチロー氏の影を見ると恐れを感じること間違いなし。さて、その結果はいかに!?
結果、テツジ氏はノーフィッシュ!!これはリスクを取った結果であり、悔しさは否めないであろうが、やり切った結果である。
そして2本バスをキャッチしているキハチロー氏のレングスはいかに!??
結果。。。テツジ氏、207cmに対し。。。
キハチロー氏、25cm&18cm!!合計、202cm!!
テツジ氏、逃げ切りでAOY獲得!!
キハチロー氏の猛追も及ばすではあったが、ここまでテツジ氏を焦らせ、AOYへの一片の光明を見たキハチロー氏の大健闘は、
日本人で初めて10秒の壁を越えた桐生祥秀選手を思わせるような執念を感じさせた。レッグワームダウンショットで確実に魚を獲りにいくことで、この台風の中の自分のBESTを追求し、
大きくないながらも正確にバスをキャッチ!!惜しむらくは、初戦のノーフィッシュであるが、実にナイスゲーム!!最終戦を最高に盛り上げてくれた一人といえよう。
テツジ氏は最終戦ノーフィッシュというのは、AOYを戴冠しながらも悔しさを残していることだろう。しかし、あの激タフだった初戦のビッグフィッシュをはじめ、
高値安定な釣りを繰り広げてきたことが、このAOYという結果につながったといえる。高値安定とは、そう簡単にはいかないはずだが、2017年のテツジ氏はそれをコンスタントに達成してきた。
テツジ氏によると、自分の釣りを見直すため、上原氏や世界の北村氏の釣りを学び、それを身につける努力をしたとのこと。今回のAOY獲得につながる一歩は、実に謙虚な一歩から始まったのだ。
テツジ氏による、「いろいろ手を広げすぎて見失った時期があり、それを改めた」というコメントは、霞探Rの猛者達に大きなヒントになったはず。
来年以降、テツジ氏を倒すべく、霞探Rの猛者達は研鑽を積むに違いない。2018年の春に向けて、既にスタートの号砲は高らかに鳴らされたのである。
以下、2017年度霞探Rの最終成績(トップ10)である。
第1位:テツジ氏 207cm
第2位:キハチロー氏 202cm
第3位:MAC松村氏 198cm
第4位:世界の北村氏 184cm
第5位:ウチダ先生 127cm
第6位:『ユイ』高杉氏 122cm
第7位:北村奥様氏 120cm
第8位:口パク根本氏 118cm
第9位:編集長にっしー氏 113cm
第10位:パパ峰岸氏 105cm
ということで、2017年の霞探R大会はこれにて終了となった。参戦くださった霞探Rの猛者諸君、2017年も楽しんでいただけただろうか。
来年の諸君の活躍を期待し、そして今年も無事に全大会を終えられたことに喜びを感じ、幕を下ろしたいと思う。
最後に、スポンサー各位様へ、2017年の霞探Rの公式プログラムが今年も無事に完了しましたことをここにご報告申し上げます。
霞探Rが持っておる使命、釣り業界からいただく期待というものは、ただ釣り大会を運営することだけでなく、各社様からの期待に応えること、そして釣り場環境に対してのモラルを守り、
そして伝道していくことと自覚し、今後も活動継続していく所存です。たくさんの皆さまに霞探Rの活動の趣旨をご理解いただき、支援をいただけていることは、
霞探R一同、望外の喜びであるとともに、その責任を常に果たしていきたいと思います。
(レポート:ニッシー西嶋)
※今大会、以下の協賛各社、協力各社にサポートいただきました。まことにありがとうございました。
<ご協賛(順不同、敬称略)>
オーナーばり
東亜ストリング株式会社(レグロンライン)
開発クランク
カハラジャパン株式会社
DUO
株式会社スミス
セルフィッシュ
プロズファクトリー
株式会社サンライン
株式会社ラッキークラフト
霞Design
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メガネのスエナガ
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Molix
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DRANCKRAZY
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YTフュージョン
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Sedition
驀進ルアーデザインズ
TIEMCO
Black maria
<ご協力(順不同、敬称略)>
ANGLERS PLAZA 岸波
プロショップ・ケイズ
プロショップ ランカーズ
ビジネスホテルトキワ
<特別協賛(敬称略)>
吉田 幸二
小島 貴