ダイコーが2012年より新規発売した新シリーズ、アディクト。前回に引き続き霞探Rメンバーによるインプレッションをお届けする。様々なスタイルに対応するシリーズの多様性について、前回のレポートと合わせて読んで頂ければ、 納得して頂けるはず。ぜひ次のロッド選びの参考にしてほしい。
ダイコー アディクト C62L
(Angler's Comment:西嶋さん)
私がこのロッドに求めたのはライトウェイトのプラグを扱えるということ。そういった意味では、C66LSのようなソリッドティップを備えたロッドでもよいのだが、C62Lのex.Fastのソフトティップ感が、低活性時のバスがルアーを咥えたときに、より魚に違和感を与えづらいのではないかということが、このロッドを私に選択させる理由となった。
事実、5g前後のスモールクランクを好んで使った夏場はバラしも少なく、C62Lは本当に良い仕事をしてくれたと思う。が、しかし。C62Lが私の想像を超える素晴らしい仕事をしてくれたのは、フィネスプラッギングではなく、フィネスワーミングの時だった。
マンメイドストラクチャーにタイトにスモールラバージグを投げ、しばらく放置していたところ、「コツコツ」という比較的明確なアタリが。ラインも動き出したので、C62Lのソフトティップも考慮して、大きなアクションでのスイープフッキングを試みたそのときの感覚は、今でも忘れられない。
カメレオンがエサである虫類を、長い舌で絡め捕る様子を皆さんは見たことがあるだろうか。ゴムのように伸び、ムチのようにエサを捉え、口元まで運ぶ。フッキング後のロッド感覚は、まさにこの感覚だった。
強いパワーを持つロッドはこの感覚は不要だ。強さにすがり、魚との間で強引なやり取りをすれば充分だから。俗にいう『ベイトフィネス』は、ベイトタックルでライトウェイトルアーを取り扱うことを目的とするが、当然確実な魚のキャッチがなされないことには目的は達せられない。このカメレオンの舌のような感覚は、魚のキャッチまでの不安感を完全に取り払ってくれた。
他にもいくつかの『ベイトフィネス』ロッドは使ってみたが、キャストだけでなく、魚とのファイトに対しての安心感は突出している、DAIKO ADDICTシリーズのC62L。これからの季節、当初の目的である低活性期の魚に対してもいい仕事をしてくれるに違いない、そう思っている。